関西の“旬”情報
劇団四季 「ミュージカル ウィキッド」 誰も知らない、もうひとつのオズの物語
「限界を超えて歌いたい!」
緑色の魔女エルファバに、
スタンディングオベーションの嵐

開演前、ざわめく場内に入ると、思わずドキッ! 舞台正面の緞帳には魔法の国・オズの地図が描かれ、その上から恐ろしい形相の巨大ドラゴンがこちらを睨みつけている。幼い頃に読んだ「オズの魔法使い」が記憶の中に甦り、冒険心がムクムクッ。
竜巻に飛ばされてオズの国に迷い込んだ少女ドロシー。「西の悪い魔女を退治すれば願いが叶う」と言われて、カカシやブリキ男と共に魔女退治に挑み成功。善い魔女に教えられた通り、魔法の靴を3度鳴らして懐かしい我が家に帰ったっけ…。それにしても、魔女に「善い」や「悪い」があるの?何が善くて、何が悪いの――?
そう、今回話題のミュージカル『ウィキッド』はドロシーがオズの国に迷い込むず~っと以前の、2人の魔女の物語。03年、ブロードウェイで火が付き、アメリカ各地で大旋風を巻き起こした驚愕のミュージカルを、劇団四季が一段とパワーアップ。東京公演に続いて、昨年10月に大阪公演の幕が切って落とされ、連日、盛況を呈している。

ヒロインの一人、全身緑色の魔法使い・エルファバを演じる江畑晶慧さんは入団5年目。超話題作での大抜擢ですね?「最初はプレッシャーで心が重かったのですが、先輩から〝自分のエルファバを演じればいいんだよ〟と言われて、気持ちが楽になりましたね。演じるからには、ドンと芯を持って舞台に臨んでいます」。韓国・浦項市出身だが、四季に入団後、稽古と公演を続けながら、完璧な日本語もマスターした努力家だ。

人も動物も同じ言葉を話し、自由と幸せが満ちている国・オズ。肌が緑色のため、周囲から疎まれるエルファバは、明るさ&美貌の持ち主・グリンダと対立するが、いつしか理解しあえる親友同士に。その喜びも束の間、2人はオズの魔法使いの陰謀に巻き込まれてしまう。動物たちを助けるために立ち上がったエルファバは「悪い魔女」として追われ、一方のグリンダは「善い魔女」として人々に愛され…。ドラマチックな展開につれ2人の魔女は成長し、やがて各々の信じる道を歩み始める。
友を得、愛する人を得た〝江畑エルファバ〟の歌声は圧巻ですね?「彼女は激しい気性ですから、もっともっと! と限界を超えるパワーで歌わないと嘘になります。ですから舞台袖に入るといつもグッタリ。でも次の場面では、すぐにまたパワーが湧きますね」。それってもしかして魔法(笑)? それとも…?「大阪の舞台は客席が近いので、お客様から熱い空気が伝わってくるんですよ」。
カーテンコールは毎回スタンディングオベーションの嵐。舞台と客席の一体化こそ『ウィキッド』に秘められた最高の魔法かもしれない。
撮影/中島仁實
「ミュージカル ウィキッド」
場所:大阪四季劇場
交通:地下鉄四つ橋線西梅田駅から徒歩すぐ。地下鉄御堂筋線梅田駅、谷町線東梅田駅から徒歩約5分
劇団四季関西公演本部
電話番号:06-4796-6600








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